10月27日

色々な理由でしんどいときに、スウっと読めたり、観れたり、心や身体を動かせたりできる何かが、問題から少し目を逸らしてくれるものがあるとありがたい。

わたしも、作品を作っている以上はそうしたときにも読まれるものをつくりたいという気持ちがある。でもそれは結果であって、何がその人にとってしんどいときの助けになるかは、その人にだってわからないのだ。

 

だからそういう意味では、人が人へ向けて発信するものは、作品というかたちであれなんであれ、数が多い方がいいのではないか、そして小さい方がいいのではないか。しんどい思いをしている人が心を添わせることのできるなにかと出会うのは、人と人が出会うのと殆ど同じことだと思うから、その出会いの数を増やしているのだと、作る人は思ってもいいのではないか。

世の中にはすでに膨大な数の素晴らしい作品があることは誰も知っているけれど、忘れ去られているものも多い。新たな作品を作ることは、古いものを次の人に手渡していくことでもある。