10月31日

ダンボール箱を水平方向に真ん中から切る、という作業が仕事であって、それが自分はすごくうまいと思っている。

実際はカッターナイフを縦に入れて、アボカドを切るみたいにして、グルッと一周切れ込みを入れるのだが、最初に切ったところと一周して切り終わったところがピタリと合ったときの達成感。

ここまでピッタリと、狂うことなく切れ込みを入れられる人間が他にいるだろうか!という自身に満ち溢れた気持ちになる。

2つに割られたダンボール箱は、また別に組み立てられたダンボール箱の蓋になる。深さのないダンボールに沢山本を入れて返品に使えるようにするための作業で、返品用ダンボールの蓋の割れ具合を気にする人などおらず、とにかく本が飛び出さないよう蓋状になっていればいいのであって、ダンボールを割る技術は、技術にのみ磨きがかかるばかりで、その技術が誰かの役に立つことはないのである。

おやすみなさい。