10月20日

自分の作ったものを完全に客観的に評価してくれるのはお金しかないんちゃうかと思っている。だから値段の付け方も売上のこともすごく考えてしまう。はんこの方は、自分の中で「商品」という感じで、作るときは自分は職人やと思いながらやってる。だから質とかかかる時間とか効率とかと値段のバランスをいつも考えていて、今の私の技術ではこのくらいだろうと考えて決めている。同じ品物でも、質が上がったと確信出来たときには値段を変えている。

冊子の方は、「作品」という感じが強くて、値段の付け方がはんこに比べると難しい。基準がないから。

安くつけたほうが、色々安心ではある。読んでみないと、良いかどうかわからないものに値段つけてるんやから。でも私の冊子は、他の作家さんより多分高くつけている。しかも装丁とか特に凝っているわけでもない。自分でも、高いなぁと思う。だから出したあとなんであんな値段付けたんや!と大体いつも後悔している。でも、結局一度も値段をあとから変えたことはない。(おまけを付けたことはある)次は安くしよう、とも思わない。「作品」は、はなからバランスの取りようがないし作る方も買う方も主観しかない。安いと、買いやすい。「商品」はそれでいい。なんかのついでとか他に買うもんないから、とかでもいい。でも「作品」は買って、最後まで読んでもらいたいから、高いなと思いながらでも買ってくれたら、それは読みたくて買ってくれてるということ。(やんなぁ。)だから作る過程でこれは「作品」やと思ったものには買いにくい値段を付けたい。後悔はするけど。それでも買う必然がその人にとってはあるようなものを作る。